看護師からWeb制作で起業した私の体験談。準備・孤独・相談先のリアル
「看護師以外の働き方もあるのだろうか」「看護師から起業した人は、どのような道を歩いたのだろう」
看護師・保健師として働き方に迷ったとき、このように考える方もいるのではないでしょうか。
私は元看護師・保健師で、3人の子どもを育てるskymotherの原田です。現在は千葉・幕張に事務所を構え、ホームページ制作やWeb集客のサポートをしています。
起業は、強い覚悟を持って始めたものではありません。パソコンが得意だったわけでもなく、何を仕事にすればよいのか迷いながら、少しずつ現在の働き方にたどり着きました。
この記事では、退職からWeb制作で起業するまでの経緯、収入がない不安や孤独、続けるために必要だった環境について、私自身の経験をお伝えします。
看護師だった私が「起業」を考え始めた経緯
看護師だった私が起業を考え始めたのは、仕事と子育ての両立に悩んでいたときです。起業は最初から目指していた道ではなく、同僚からかけられた一言がきっかけになりました。
看護師・保健師として18年働き、子育てとの両立に悩んだ
私は看護師として働いたあと、行政保健師になり、看護師・保健師を合わせて18年間、常勤で働きました。仕事にはやりがいを感じていましたが、3人の子どもを育てながら働き続けることは、想像以上に大変でした。
残業が多く、19時の保育園のお迎えにぎりぎりで駆け込む日も何度もありました。子どもの体調不良で早退するたびに職場への申し訳なさが募り、家庭では子どもに十分向き合えていないように感じていました。
仕事も子育ても中途半端に思え、「私は何のために働いているのだろう」と涙を流す日もあり、次第に、今の働き方を続けるべきか悩むようになりました。
同僚の一言で「起業」が選択肢になった。「いつか『情熱大陸』に出られるかもしれませんよ」
退職を考えていることを同僚に伝えたとき、思いがけない言葉が返ってきました。
「医療従事者として長く働いてきたのに、辞めてしまうのはもったいないですよね。起業してみたらどうですか。いつか『情熱大陸』に出られるかもしれませんよ」と、冗談まじりに声をかけられたのです。
そのときの私は、起業と聞くと、大きな会社の社長になるような突拍子もないことをイメージしていました。自分にはありえないことだと思っていたため、自分が起業する姿はまったく想像できませんでした。
それでも、同僚の言葉をきっかけに「私にも何かできるかもしれない」と、なんとなく思うようになりました。まずは一人で、起業についてインターネットでいろいろと調べ始めました。
調べるうちに、退職後の選択肢として起業を考えるようになり、私は仕事を辞めて開業届を出しました。
一人で模索する中、ホームページ作りに出会った
仕事を辞めたものの、何から手をつければよいのか、まるでわかりませんでした。周りに起業した人はおらず、相談できる相手もいませんでした。
当初は、看護師・保健師の経験を活かし、子育て支援を軸に起業しようと考えていました。その準備として、「とりあえず自分でホームページを作ってみよう」と思ったのが始まりです。
作り方を調べながら手を動かすうちに、ホームページ制作の面白さにどんどん惹かれていきました。当初考えていた子育て支援ではなく、Web制作そのものを仕事にしたいと思うようになり、現在の仕事につながっています。

最初から「Web制作で起業する」と決めていたわけではなく、強い自信もありませんでした。目の前のことを続けるうちに、少しずつ進む道が形になりました。
実際に起業して一番大変だったのは「収入の不安」
実際に起業して一番大変だったのは、収入の不安でした。毎月決まった給与を得る働き方から、自分で仕事と収入を生み出す働き方へ変わったためです。
毎月の給与が、当たり前ではなくなった
看護師・保健師として働いていた頃は、毎月決まった日に給与が振り込まれました。起業すると、仕事をつくり、選んでいただき、納品して、初めて収入になります。
起業前は、Webの技術を身につければ仕事になると思っていました。しかし実際には、サービスを知ってもらい、信頼していただき、依頼につなげるまでに時間がかかりました。
働けば一定の収入を得られていた環境から、収入を一から自分で生み出す環境へ変わったことは、想像以上に大きな不安でした。自分の力で収入を得る難しさを知り、個人事業主として仕事を続けている方々を改めて尊敬するようになりました。
先が見えなかった不安も、できることを続けたおかげで仕事につながった
起業したばかりの頃は、収入がないことへの不安や、自分のできなさが情けなくなり、泣いてしまうこともありました。「このまま仕事にならなかったらどうしよう」と、先が見えない怖さを感じる日もありました。
それでも、できることを一つずつ続けました。すぐに結果が出ないからとやめていたら、現在の仕事にはつながっていません。
起業当初は、お客様が一人もいませんでした。しかし現在までに、約15件のホームページを制作させていただき、そのうち約10件では公開後の運用も継続して任せていただいています。
ホームページを作って終わりではなく、お客様のコラムを一緒に考えたり、どのような情報を発信するとよいかを整理したりしながら、事業の伴走支援をしています。
ホームページのご相談をきっかけに、ロゴ制作やYouTubeの企画・運用、InstagramなどのSNS投稿についてもご相談いただくようになりました。一つずつ目の前の仕事に向き合ったことで、支援できる範囲も少しずつ広がっています。
思うように進まない時期も、続けること自体が次の仕事や出会いにつながる土台になったと感じています。
看護師から起業した私を支えたのは、相談できる環境
看護師から起業した私を支えたのは、相談できる環境でした。収入の不安と同じくらい、ひとりで進む孤独がこたえたためです。
ひとりで仕事を続けるには、技術だけではなく、集客や信頼づくり、仕事を継続するための仕組みも必要です。しかし起業したばかりの頃は、何がわからないのかさえ整理できませんでした。
最初は、身近な人に聞きながら手探りで進めた
CanvaやInstagramに詳しい同級生へ連絡し、「教えてほしい」とお願いしました。知らないことを認めて人に頼るのは勇気が必要でしたが、その一歩が前に進むきっかけになりました。
ただし、操作方法などの具体的なことは聞けても、事業の方向性や集客、収入への不安まで継続的に相談できる場所はありませんでした。
こうして手探りを続けるうちに、必要なのはその場の答えではなく、事業全体を継続的に相談できる場所だと感じるようになりました。起業について周囲に相談できる人がいるとは限りません。私自身も、ひとりで考え込む時間が長かったからこそ、その思いが強くなっていきました。
女性起業家応援プロジェクトで、働く場所と相談先を得た
そのようなとき、千葉市が開いた女性向けの創業セミナーで、幕張ビジネスポートが運営する「女性起業家応援プロジェクト」を知りました。会場で受け取った一枚のチラシがきっかけです。
応募後の選考を経て採択され、一定期間、女性専用デスクを利用できることになりました。今は千葉市美浜区・幕張テクノガーデンにある女性専用の固定席が、私の仕事場です。月に一度のスキルアップセミナーや、セミナー後の交流の時間もあります。

私は周囲に気を使いすぎて、悩みを抱え込むことがあります。相談できる場所があることで、考えを整理し、次に取り組むことを決めやすくなりました。
環境を変えると、見える景色も変わります。相談できる場所があることが、これほど心強いとは思いませんでした。
起業は、私にとって「第二の人生」
起業は、私にとって「第二の人生」です。私が大切にしている「関わる方が幸せになること」この思いが、今の仕事の軸になっています。ホームページやWeb集客の支援を通じて、事業を続けたい方が前へ進めるよう支えていきたい。そう考えています。
看護師・保健師として身につけたものも、今の仕事に生きています。相手の話を最後まで聴く姿勢、限られた時間で段取りを組む習慣。お客様と向き合う毎日のなかで、自然と力になっています。
資格を直接使わない仕事を選んでも、これまでの経験がなくなるわけではありません。現場で培った力は、業種が変わっても持ち運べる財産だと思っています。
今後の目標は、まず現在の事業を成長させ、法人化を実現すること。そしてその先には、大好きなサッカーチームのスポンサーになるという夢があります。

大きな夢を見据えながら、できることを一歩ずつ重ねていきたいと考えています。
まとめ:看護師から起業した私が、振り返って思うこと
看護師から起業した私が振り返ると、大切だったことは次の4つだと思います。
- 準備が整うのを待たず、動きながら学ぶこと。完璧に整う日は来ず、始めてから気づくことの方が多くありました。
- すぐに結果が出なくても、目の前の行動を続けること。続けること自体が、次の仕事や出会いにつながりました。
- ひとりで抱え込まず、わからないことは素直に頼ること。同じ仕事の人でなくても、話を聴いてくれる存在が力になります。
- 「なぜ起業したのか」という原点に立ち返ること。心が揺れるときも、軸に戻ると進む方向を見失わずにすみます。
千葉・幕張の周辺で起業を考えている方は、幕張ビジネスポートの公式サイトをご覧ください。
私が採択された女性起業家応援プロジェクトの募集回はすでに終了していますが、幕張ビジネスポートには女性向けの専用デスクや、学び・交流の機会があります。最新の募集状況や利用条件は、公式サイトで確認できます。
強い自信がなくても、最初から明確な道が見えていなくても構いません。ひとりで抱え込まず、小さく動きながら相談できる相手や場所を見つけることが、新しい一歩を踏み出す後押しになると感じています。